第19章 一筋の光*青峰*
季節も移り変わり、すっかり肌に触れる空気は冷たくなっていた。
大輝くんとの時間はやはり心地よくて、屋上での時間を続けていた。
「もうすぐWC始まるんだけどさ、お前見に来いよ。」
「うん!行きたいな。大輝くんがバスケしてるの見たことないし。」
「オレはすげぇぞ。オレに勝てるのはオレだけだ。」
「うわ、自信満々だね。」
彼の言葉の意味は実際に試合での姿を見て、すぐに理解できた。
他の選手とは圧倒的に違うオーラ。
誰にも止められないプレイ。
…だけど相手チームの10番の選手と競っている。
あれだけ失望していた彼が、瞳を輝かせてプレイしている。
結果は最後の最後で逆転され、桐皇学園は初戦敗退となった。