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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第42章 諸刃の刃の切っ先で 


バルトなアジトに案内され、見知った3人から自己紹介を受けた私は、自らの具体的な使命を自覚した。

すなわち、食事、である。

「なにか食べましょう!」

「その……すみません公子さん、材料がほとんどないんですよ。こんなところにデリバリーは頼めないし……」

エドァルドが申し訳なさそうに言う。

聞くところによると、冷凍食品やインスタント類といった食糧が、あらかた尽きてしまったらしい。

普通に料理する材料もあんまりないという。

というか、三国揃って目の下のクマが黒い。

完全に働きすぎな状態だ。

こんな状態で料理なんて無理だろう。

デリバリーは……確かに呼べないな……。

「キッチン見てもいいですか?」

「もちろんです。あ、僕たちのことは気にしないでくださいね!」

エドにキラキラした笑顔で言われるが、そうはいかない。

早速キッチンに向かうと、いかにも北欧といった趣の、綺麗でスペースの広い空間が現れた。

アジトにこの規模のキッチンを設けられることもすごいが、

「……ほんとにない……」

棚、引き出し、冷蔵庫などに、本当にろくなものがない。

かろうじて冷凍の野菜、果物があるくらいで、あとはなけなしの調味料があるだけだった。

と、棚の奥の方を探っていくと、思いもよらないものを見つける。

「な……なぜこんなものが!?」
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