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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第28章 on the planned system





◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「あーっ! なにしてるんですか!」

リビングに入ってきたロヴィーノを見て、そんな声が上がってしまう。

「う、うっせーぞコノヤロー……」

いかんせん威勢に欠けたロヴィーノ。

サッと後ろに隠したが、その右手から伝う赤には既視感を覚えた。

案の定、指をガラスで切ってしまったようだ。

親分の処置を終えたと思ったら、今度は子分である。

「あ、あかん、ロヴィ、早う血止めな!!」

まるでロヴィーノが今にも死にそうなように、切迫した顔でアントーニョが慌てだした。

彼を諌めながら、ロヴィーノにも処置を施していく。

指を包帯でくるんだ二人を見ていると、なんだか頬が緩んでしまいそうだ。

「元はといえばお前のせいだろアントーニョ!」

「えー!? ご、ごめんな……」

「いいから寝てろっつーの!」

「起こしたのロヴィやん!」

「お二人とも落ち着いて!」

やんややんや騒がしくなるリビング。

ロヴィーノがアントーニョの背中を寝室の方に押していると、

――ガタッ

扉の向こうで、軽い落下音が鳴った。
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