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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第2章 邂逅と眩暈と


いや、この言い方は適切ではない。

今の今まで、縁ギリギリに保たれていたものが、とうとう表出したような。

不確かな推測――嫌な予感が、決定的に目の前に明らかになったような。

「……っ」

上半身に、寒気に似た心許なさを覚えた。

無意識に自分の身を抱きしめる。

と同時に、胸元の開いた隙間に、目線が落ちた。

「それに今だって、公子ちゃんは薄皮一枚の丸腰ネ~」





……………………え?





私を含め、湾ちゃん以外誰も瞬時に理解できなかった。

自分以外の人間が目をぱちくりさせて、なにかを言おうとして、なにも言えていない光景。

それが不思議なのだろうか。

湾ちゃんはキョトンとしていた。

何か取り返しのつかないことが、起きようとしているのを感じる。

脳内で、サイレンがウーウーとけたたましく鳴っている。

だが湾ちゃんの表情は、壮大な勘違いをしていた。

待ってくれ。いや待て待つんだ。

そんな私の声なき悲鳴などお構いなしに、彼女の口から死刑判決が下る。





「公子ちゃんは今、下着一枚つけてないネー☆」
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