第2章 *Reencounter。
*日向side.
"色々あってバレーを辞めた"。
そう言った谷口さんは、無理して笑っているように見えた。
「バレー部、入らないの?」
「うん…入らないよ。
でも、さっきみたいに飛んできたボールをレシーブしたり、打ったりするのは好き。
家でもたまに、バレーボール触ってるし」
じゃあ尚更、なんで入らないんだろう…。
バレー楽しいのにな。
「それに、観るのも大好き。
去年の2人の試合観たよ!すごく印象に残ってる。
…だから、2人が此処で何してるのか、気になってたんだ」
去年の試合…観てたんだ。
おれの中学最初で最後の公式戦…。
「…なんだよ」
「なんでもない」
チラッと影山を見ると、それに気づいた影山はおれを睨みつけて直ぐに谷口さんに目を向けた。
「とにかく、ボール拾ってくれてあざっした。
おい日向、行くぞ!」
「どういたしまして、練習頑張ってね!
それじゃ、また…」
「待って!」