第6章 猫と外科医と*ロー
「起きたのか」
「⁈…あ、うん、おはよう、ロー」
突然目を開けたローに驚いた。
「あぁ。…なんだ、怖い夢でもみたのか?」
「」
何故お分かりになったのかこいつ…と思いながら、疑問符を頭に浮かべる。
「すげぇ汗だぞ」
「え」
おでこを触ってみると、手が濡れた。
こんなに汗かいてたのか…
そんなことをやっていたら、ローは起き上がってタオルを持って来てくれた。
「ほら、こっち向け」
言われるがままにローと向き合うと、優しく拭いてくれた。
「風邪引かれてもこまるからな」
「…ありがとう」
お礼を言うと、ニヤッと笑って洗濯籠の中にタオルを入れた。
「まだ早ぇ。寝るぞ」
「え、もう目が覚めちゃっーーーー!」
「抱き枕になっとけ」
またベッドに押し倒されてそのままホールドされた。
「怖い夢なんてみてないで俺の夢でもみてろ」
そう言って眠りについてしまった。
(俺の夢って……)
「ふふ、そうする」
そう返事を小声でして、目を閉じた。