第10章 関係のカタチ
ひかり 「6時半までには、家に帰ってなきゃいけなくなっちゃった・・・・・」
携帯を見ながら、ふわんとしたひかりの声が言う。
翔 「6時半までに家に?じゃあ予定より早く帰んなきゃダメじゃん。あんま時間ないね。」
ひかり 「うん。」
翔 「ふーん・・・・・じゃあさ、」
ひかりの耳にかかった髪を掻き上げて、頭を引き寄せキスをする。
翔 「今日は口でしてよ。」
ひかり 「・・・・・・・・・。」
少し微妙な色が一瞬表情に混じったけど、携帯を枕元に無造作に置くと、ひかりの手がオレ自身をそっと持ち上げる。
頭を下げて、先っぽに口づける。舌で舐め上げる。
ゾクッと快感が襲う。
ゆっくりとそれを口に含む。
生温かい口の中。
吸いつく感触に身震いする。
ひかりの頬を両手で撫でる。
そう。もっと。
そういうように。
・・・・・・・ダンナにもやったりすんのかな。
胸の奥を掻き混ぜる、疼きのような感覚が浮き上がった。