第8章 はじまりのカタチ
翔 「俺のも触って。」
囁くと、ゆっくりと視線が動く。
少し涙ぐんだ目でオレを見て、操られたように彼女の手が伸びてきた。
先の部分に冷たい指が触れ、なぞり上げる。
(・・・・っっ!)
滑らかな指が先からツツツッと裏側を蠢くように這う。
何度か指先が舐めるように往復した後、ゆっくりと掌で握り動かしだす。
(・・・・・・・気持ちいっ・・!)
ダメだ。
我慢できねー(苦笑)
指でさっき探し当てたポイントを弄り倒す。
迎え入れようと腰が動き、溢れ出す。
もう声も吐息も抑え込むこともできないらしい。
そうそう。
さっき、あんな怒った顔してたのに。
可愛い顔になったじゃん。
必死に口から洩れそうになる言葉を、プライドで押し留めてるみたいで。
それを言わせてやろうかな、とも思ったけど、そこまで親密なワケじゃないから。
っていうか、オレがもう、早く挿れたい。
翔 「・・・・・・・・・欲しい?」
半分飛びそうになってる意識を何とか繋ぎ止めようとしているような顔。
涙が落ちそうな目で頷く。
オレも限界。
全てがあっという間に悦楽の渦に飲み込まれる。