第5章 自問自答のカタチ
ホテルのバーなんて・・・・・・いつ使って以来だろう?
「何になさいますか?」
バーテンダーに訊かれ、少し考える。
私、昔何好んで飲んでたっけ?
・・・・・あ、あれ好きだった。
よく連れてってもらったバーで飲んでたの。
ひかり 「スプモーニ、お願いします。」
バーテンダー 「かしこまりました。」
色もピンクだし。
って、カクテルまで担当カラーで選ぶとか(苦笑)
バーテンダーの手元をぼんやりと眺める。
バーテンダー 「お待たせいたしました。スプモーニです。」
目の前に差し出されたサーモンピンクのカクテルに口を付ける。
うん、美味しい。
・・・・・・・っていうか、来るのかな。本当に。
・・・・・・・っていうか、来ると思ってんの?
来ないでしょ!!!
アルコールが頭を覚醒させるとは。
逆じゃないの。
どれだけテンパってたんだ、私。
そうだよ。
来るワケないじゃない。
翔くんだよ?
櫻井翔だよ??
やだなー、何やってんだろ(苦笑)
「もしかしたら・・・・」みたいに思って、ウカウカとここまで来たけど。
ないでしょ。どー考えても。
これ飲んだら帰ろう。