第4章 一線の向こうのカタチ
コトが終わった彼は、四つん這い状態で深く深く息を吐き出して、ベッドを下りた。
私の頭の中は、さっきのパーティーの会場にいた時より、よほどクリアに正確に動いてる。
終わったその様子を、その表情を見つめる。
何がどうなって、こういうことになってるのか考え続けてる。
そして意識の片隅で、今何時だろうとか考えてる。
こんなコトの後なのに(苦笑)
でも、体は脱力感で動く気が起きない。
翔 「はい。」
渡されたのは、ティッシュ数枚。
手渡そうとする、その彼の顔をゆっくりと眺める。
翔 「まだ動けない?(笑)」
ククッと喉の奥で笑いながらお腹の上の残滓を軽く拭き取って、ポイとゴミ箱へ投げ入れ。
そして、バスルームへと消えた。
その後ろ姿を見ながら、ぼんやりまた考える。
何がどうなって、こうなったんだろう。
数時間前の二人を、脳内で巻き戻す。