第8章 Rock Tonight
車だから飲めない友達はほどよいところで帰っていった。
店を出ると、街がクリスマスのイルミネーションでキラキラ光ってることに気付いた。
これって、完全に・・・・・追い風?(笑)
波の乗っちゃってもいいかなー。調子に乗り過ぎかなぁ?
雅紀 「・・・・・ねぇ?」
ひかり 「はい?」
雅紀 「手、つないでもいいかな?」
ひかり 「えっ?!」
雅紀 「あ、ダメ?(焦)」
ひかり 「ダメ・・・・じゃないです(笑)」
そう言いながらそっと繋いでくる左手が、これまた可愛くって。
もう、何でも可愛いんだけど!(笑)
ずっと気になってた子が、こんなタイミングで目の前に現れるって。
それって、奇跡じゃない?
ビルや木々をキラキラと彩るイルミネーションを見上げながら、ひかりちゃんが呟いた。
ひかり 「奇跡って・・・・・・あるんですねー。」
ものすごい勢いでひかりちゃんの方を振り返ったから、ひかりちゃんはビックリした顔。
だって。だってさ。
雅紀 「オレもね、今日は奇跡だなーって思ったの!」
顔を見合わせて、一緒に笑いだす。
じゃあさ。
この先好きになっちゃいそうだな、ってキモチも、同じかな?
・・・・・ううん、違うな。
イルミネーションの海のずっと上、夜空にも星がキラキラと光ってる。
見上げながら、繋いだ手をギュッと握る。
今夜奇跡が集まって、恋はもう始まってる。