第3章 繋げる扉?
ボリスの姿を探すが見当たらない、ゴーランドに話しかけた。
アリス「ボリスは?」
ゴーランド「ボリスは寝込んでる、あの様子じゃ俺たちのトリも間に合わないなぁ」
従業員の数は余ってはいない、皆ショーを急に覚えることは不可能だ。
私達がやるショーはマジックショーで、一番大目玉をやる予定。
ボリスが箱の中に入り、私と入れ替わり助けるという定番。
ボリスじゃなきゃ出来ないわざ、作った本人にしか解けないカギ。
それにその後に、カギの後に華やかな花を出す計画。
二人で考えていると強い暴風が吹いた。
ゴーランド「とうとう来たな」
アリス「それじゃあ」
ゴーランドは頷き答える。
ゴーランド「あぁ、嵐の始まりだ! 上空を見てろ」
上を見てみると、一瞬にして、視界が様々な色で埋め尽くされた。
赤、青、緑、黄色、ピンク色、数え切れない色が混じり合う。
宙に舞う、色味が鮮やかすぎる、まるでオーロラのよう。
寒くもないばしょだが、それが一番近い場所。
アリス「これってオーロラ?」
ゴーランド「似たようなものさ、波だ、風を押し流すんだ」
ぱあんっと弾ける音。
アリス「今度は何?」
紙吹雪が空に舞っていた色取り取りの。
ゴーランド「綺麗だろう、ちょとした演出だこれを見に来た客もいるんだぜ」
園内のくす玉のような球体。
アリス「あの中に紙吹雪が?」
ゴーランド「ご名答! 仕掛けがあって、事務所で操作すると一斉に開くようになってるさて、この風が吹き続けるぜ、嵐の始まりとしていつも通りなんだ、他所でおきている現象が起きているとしたらこの後なんだ」
ゴーランドはさらに続けて話す。
ゴーランド「この風が止んで、波が引いた後俺たちがおかしくなる」
落ちたはずの紙吹雪が舞い戻っていく、従業員も不思議に話す。
形を変えて紙飛行機になって、私達を避けて飛ぶ。
ゴーランド「成る程ー! これがここの異常現象というわけか!」
アリス「仕掛けたんじゃなくて?」
ゴーランド「やれたならやっていたさ、ナイトメアなら夢の中でやれそうだがな」
確かにパチンと指を鳴らして簡単に出来そうだ。
波が引くと色味がついた、スパークがそれが何度か繰り返される。
眩しい。
周囲の状況が見えなくなり、白い空間に包まれてた。
あれだけ色鮮やかなものが無くなった。