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タイムマシンは幸せの鍵【銀魂】

第11章 俺のターン


〜さくらside〜

「20分後、裏の神社に来い」

そう言った土方さんは、かき氷を手渡すとすぐに近藤さんに呼ばれて行ってしまった

『ぁ…』

もらったかき氷を見ると氷はほとんど溶けてドロドロになっている

『はぁ』

なんで呼ばれたんだろう
なんで私なんだろう

考えれば考えるほど分からない

『でも、土方さんと一対一で話せるなんて夢みたい…てか浴衣おかしくないかな』

思えば一度も褒められた覚えのない浴衣姿に違和感を覚えてモゾモゾ動く

すると

『だっ!』

脳天に衝撃が走った

『〜っ!何すんのよ!』

振り返ると銀さんが右手をプラプラと振りながら立っていた

銀時「おかしい」

『えっどこが!どこらへん?!』

銀時「さっきから一人でモゾモゾモゾモゾ...明らかにおかしいだろ。誰がどう見ても便所...」

『女に言う台詞がそれかァァァ!』

そんなんだからモテないんだよ!
そんなんだから天パなんだよ!

心の中で悪態を付きまくっていると銀さんが私の腕を掴んだ

銀時「ほれ、そろそろ行くぞ」

『え、どこに?』

首をかしげて見せると眉間に皺を寄せる銀さん

銀時「どこにって…馬鹿ですか?コノヤロー。花火に決まってんだろ」

あ、そうか
そう言えば見るって言ってたよね

でも…

『…』

チラリと時計を見やると、長針が土方さんとの約束の時間5分前をさしていた

『ぎ…銀さん』

銀時「あ?」

『花火…橋の上で見るんだよね』

銀時「?ああ」

『先に行っててくれない?』

銀時「はァ!?」

あー…怒ってる
でも橋まで行ったら約束の時間には間に合わない

『お願い…』

眉間に皺を寄せる銀さんの目をジッと見つめると

銀時「はー…」

諦めたとでもいうようにため息をついた

銀時「わーったよ。けど、ぜってぇ変な奴についてくなよ!飴ちゃんあげるとか言われても…」

『私は小学生か』

銀時「とにかく!」

銀さんは私の頭をポンと叩くと優しく笑った

銀時「何かあったら俺を呼べ。絶対助けに行ってやる」

そう言って神楽ちゃんと新八君を連れて花火大会の会場へ向かった

『ふぅ…っ』

私は銀さん達の背中を見送ってひとつ深呼吸

『よし』

約束の場所へと足を向けた

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