• テキストサイズ

女の私の憂鬱 《黄瀬涼太》

第2章 黄瀬涼太による恋愛指南?!


「ほら、さっさと朝練しろよ」

「へーい…」

やる気のない返事をしながら、黄瀬は俺の手を離して部室に入って行った。はあ…なんで俺なんかを助けようとしたんだろうか?

「どーでもいいか…」

あいつに助けられる事はあっても惚れる事は…あながち、アリかもしれないが…そこにさっき、挨拶を交わした桃井が駆け寄ってきた。

「氷童ちん!ちょっと手伝って欲しいんだけど…」

「ん?なんだ?」

「ミニゲームに使うゼッケンを洗って欲しいの」

そう言って籠いっぱいに入っているゼッケン籠を差し出された。

「結構、あるんだな…」

「そりゃあ、部員数は毎年100人を越える強豪校だからね」

「まあ、そうだな…これだけないと部員全員着れないからな」

頷きながら、籠を受け取り、洗濯機のある体育館裏に移動した。薄暗いが洗濯機はまだ新品みたいな白さを誇っていた。その洗濯機に大量のゼッケンを入れ、洗剤と水を適当な量を入れて洗濯スタートボタンを押す。

「…意外に頑張ってんのな、桃井は」

ガコンガコンと洗濯機が奇妙な音を立てて回り始めた。洗濯が終わるまでの間、練習風景でも見てようと体育館の中に戻った。相変わらずの激しい練習だ。
/ 131ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp