第30章 氷室VS火神 紫原VS木吉
試合再開されるかと思いきや、誠凛は選手交代するらしく土田が間の横に立っていた。彼は火神の事を呼び、意外だったのか火神は「いっ!?オレ!?」と自分に指を指した
そして交代を抗うかのように彼は「ちょっ…俺はまだ…」と言い始めたが日向の「いいから行け!ダァホ!」と共に殴られベンチへと仕方なく歩いて行った
伊月
「いいのか?」
木吉
「んー…たぶんちょっと頭冷やす時間作るためだ。長くて1分程度だろ。はっきり言って氷室の言ってることが正しいだろ
火神の悪いトコだな、勝負と情を分けきれない。その点なら黒子の方が徹しているくらいだ。アイツは優しすぎる」
氷室
「…」
日向
「けど人の心配ばかりしてられないぜ、やはり後半黒子抜きではまともに得点できていない。こっちの方がよっぽど難問だ
陽泉から2点をとること、すなわち絶対防御破りだ」
日向が見つめる先には陽泉の選手がゴールを守っていた。、そんな彼から目線を外して走る日向「わかってんな木吉」と話しかけた
何の話か分かっている木吉は日向に「わかってる。正直専門外だが、絶対決まるさ!」と返し、試合は再開された
紫原
「こりないねーホントー、中学の時あんだけボロボロにしたのに。いくらがんばってもあの差が埋まるわけないっしょ~?
やっぱり理解できないな、勝てないのに努力する人間の気持ちは」
木吉
「…できないことができることになるってのはいいもんだぜ?勝てるかどうかなんてカンケーない。目標に向かって努力することなんて楽しくてしょーがないさ
お前は楽しくないのか?バスケ」
紫原
「…はぁ?」
紫原は目を見開いて驚きを見せ、木吉は土田から紫原をターンのフェイクをして反対側に動いた。そして彼は普通にシュートしようとしたがそれはダブルクラッチになっていた
そんな彼を見た紫原は「そーゆことを平気で言うことがうざいんだよ、お前も、黒ちんも。どうせ負けるのに、小物が充実した気分になってんじゃねーよ!」と言いシュートをブロックした
跳ね返ったボールを取った伊月は3Pライン付近にいる木吉に向かって再びボールを回した。受け取った木吉は先程日向から言われた「わかってんな木吉、最初の1発がすべてだぞ」を思い出しながら、3Pシュートを撃った