過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 前編】
第43章 ナナシの眷属
「ナナシは何者なんだ?あの子は巨人とは違う意味で異常だ。
少しでも情報が欲しい。でないと貴方を拘束しなけりゃならない」
グッと拳を握り締め、いつでも肉弾戦が出来るように
ハンジはツクモと対峙する。
すると、ツクモは困ったように頭を掻いて苦笑いを浮かべた。
「ナッちゃん自身が話してないのに、俺からは言えんわ。
でも拘束されるのは嫌やし、かと言って女性に
手をあげた無いしな・・・」
「そっちはそうでも、こっちは殴らせて貰うよ?」
対人格闘の構えを見せるハンジに、
ツクモは口許に弧を描いてみせた。
「でもまぁ・・・正当防衛はしゃーないやろ」