第2章 火影
「う…ん…」
私は、
これからも家光様として過ごすこと。
お世継ぎが成長するまでお役目から
解放されないことを話した。
「…!!」
火影は薄暗い部屋の中でも
はっきりわかる位
真っ赤な顔をしていた。
私のためにそんなに怒ってくれる
なんてやっぱり火影って優しいな…
「あとね…
すぐにでも大奥の殿方たちと、その…
夜を過ごすように言われていて…」
「!!」
「明日の夜はまず春日局様に手解きを…
その、私は何も知らないからって…」
そこまで話してから火影を見ると
その表情にゾクっとした。
敵と戦う火影を何度か見たことあるけど
こんなに怖い表情見たことないよ…
長い長い沈黙の後、火影が口を開いた。