第2章 サプライズバースデー
「お願いします!」
「てかさ、びっくりしたでしょ?あの人たちが出てきたとき」
「驚きましたよ!あたし、一人にされて置いてけぼりにされたかと思ったんですよ。」
あたしが打ち明けると二宮さんが、ごめんねと謝った。
「相葉さんがー、なかなか飲み込みが遅くて……笑
とりあえず唄って出てけばいいのっつってさ。」
「そうなんですか笑笑」
やっぱり二宮さんは、嵐さんのお話されてる時が一番楽しそう。
二宮さんは、本当に嵐さんが好きなんだなって思う。
目がね、キラキラしてる気がする。
「でも、泣くまで喜んでくれるとは思わなかったから、逆に驚いたけど。」
「すごく、嬉しかったですよ。あんな大掛かりなサプライズをされたのは、初めてだったので。」
「そうなんだ。いや~あんなに喜んでくれたからさ、サプライズ大好きな翔さんとか、めっちゃ嬉しそうだったよ笑」
「それは、よかったです笑」
二宮さんと他愛もない話をしていると、あっという間に家に着いた。
「ありがとうございました」
あたしが車を降りようとしたら、呼び止められた。
すると、二宮さんはシートベルトを外しだて眼鏡をかけたと思ったら、車から降りた。
そして、執事みたいに助手席のドアを開けてくれた。
「どうぞ?」
「……ありがとうございます、二宮さん」
あたしが驚いて降りると二宮さんは、微笑んだ。
「こっちが誘ったんだから当然です」
「……二宮さんて、何もかも意外です」
あたしの思わず出てしまった言葉にキョトンとする二宮さん。
「……ぁあっ、き、気にしないでくださいっ!
そ、それじゃあ、今日はありがとうございましたっ」
あたしは、恥ずかしくてペコッとしていこうとした。
「……あ、ちゃん!」
エントランスに入るというとき、名前を呼ばれた。
ここで大きな声出したらバレちゃう!
そう思って振り返ると、二宮さんは何故か恥ずかしそうに曖昧な表情をしていた。
「……、あ、のさ……」
「……??」
「また、デ、デートに誘っていいかな?」
!!
これって……。
これからも、二宮さんと会ったりしてもいいってことなの?
あれ……?夢じゃないよね。
あたしは、二宮さんに見えない角度で自分の手に爪を立てた。
「……っつ!ぁ、もちろんです!」
夢じゃなかった。