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〜Mint Candy Story〜

第31章 -電車-(青峰大輝)[前編]


-すみれside-


「もう‼︎ほんとに笑いすぎだからね〜?」


デコピン、けっこう痛かったし、
ほんとにちょっと怒ってるのにーー‼︎


でも、青峰くんはずっと笑っていた。


笑った顔は…可愛いな。



それから青峰くんといろんな話をした。
話してたのは主にわたしだけど。


色々話してみてわかったのは、
青峰くんは見た目ほど、
無愛想じゃないってこと。


めんどくさそうにしてるけど、
わたしの話はちゃんと聞いてくれてたし、質問にはちゃんと答えてくれた。


でも、時間も遅くなってきてたからか、
青峰くんとの会話は楽しかったけど、
ついウトウトしてしまった。


「…おまえ、眠いのかよ?」


「ううん。眠くないよー。」


「今、カクンてしてたじゃねーかよ。」


う…どうしよ…。
話してる途中で寝そうになるとか、
失礼だよね…。
しかも、あんなに眠くないとか
言い張ったのに…。


「電車が揺れたからだもん。」


「そういや、おまえ、どこで降りんだよ?」


わたしが必死に言い訳をすると、
青峰くんは突然話を変えた。


「え…?○○だけど。」


「隣駅じゃねーか。」


「隣って?」


「□□。」


わたしの1駅前だった。


「へぇ。じゃ、今までも
電車で会ってたかもしれないね。」


「はぁ…。眠いんなら、寝とけよ。」


…⁇


「眠い話から降りる駅の話したの、
青峰くんだよね⁈またそっちに戻す?
眠くな…」


…っ⁈


「え⁈ちょっ…」


突然、青峰くんの大きな手で
肩を抱き寄せられ、
気がついたら、
わたしはまた青峰くんの肩に
もたれてしまっていた。


「はぁ…。
オレが降りるときには起きろよ?」


「だ…大丈夫だってば!
青峰くんだってヒマじゃん。
もっと話そうよ。」


起き上がろうとすると、
青峰くんはわたしの肩をギュッとして、
はなしてくれなかった。


「じゃあ、そのままで話しとけ。」


…っ⁈


ムリに決まってるじゃん‼︎
男のコとこんなくっついたコトないもん


今起き上がったら、
真っ赤な顔見られちゃう…。


自分の中でいろんな気持ちがぐるぐる…
ほんとにパニックだった。


でも、パニックだったはずなのに…
電車の揺れと青峰くんの肩が心地よく、
わたしはほんとに眠ってしまっていた。


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