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〜Mint Candy Story〜

第15章 -内緒-(黄瀬涼太)


突然黄瀬くんの雰囲気が変わった。


「仮病だったら…
オレのせいだったらどうしよう…
って思った。
もちろん、すみれっちの体調は
心配だったんスけど。
ハハ…情けないっスね。」


…っ⁈そう…だよね…。
昨日告白されてから…
わたし、ずっと黄瀬くんを避けてた。


黄瀬くんのことも考えずに…。


逆だったら?
もし、自分が告白した相手に
何も言わずに逃げられて、
次の日学校休まれたら………。


「ゴメン…なさい。」


ちゃんと言わなきゃ…‼︎


そう思って起き上がろうとしたが、
黄瀬くんに止められた。


「すみれっち!
ムリしなくていいっスよ。」


黄瀬くんは、
もう1度わたしをベッドに寝かせ、
少し淋しそうに微笑んだ。


「”ゴメンなさい”…か。
すみれっち〜、オレ、フラれるの、
生まれて初めてっスよ〜。」


…っ⁈


「ち…違うっ‼︎」


わたしは思わず黄瀬くんの腕を掴んだ。


「へ…⁇」


「ご…ごめんなさい…は、
告白から逃げてしまったコト…。
ほんとは…う…嬉しかったのっ。」


「すみれっち…?ほんとっスか⁇」


なんだか頭がポーッとする…。
でも、ダメ…ちゃんと言わなきゃ。


「う…嬉しかった…けど、
黄瀬くんはモデルさんだし、
黄瀬くんの周りには
可愛い女のコがたくさんいるのに…
なんでわたしなんだろう?って。
か…からかわれてるのかな…って。
ずっと…黄瀬くんのこと好きだったの。
でも…怖くて…。」


「オレ…そんな軽くないっスよ?
どんなに可愛いコが周りにいても、
オレはすみれっちだけっス。」


「…っ‼︎でも…。」


真剣な瞳で言う黄瀬くんのことばは、
とても嬉しかったけど、
わたしはどうしても
不安が消せなかった。


「信じてくれないんスか…⁇」


黄瀬くんは今度は少し
悲しそうな表情になった。


「だって‼︎
みんなわたしなんかいらないもん‼︎
黄瀬くんも…いつかわたしのこと…
いらなくなるっ‼︎」


…っ。
わたし、何言って…⁈


「それって…
ご両親のこと…っスか?」


…っ⁈
なんで黄瀬くんが知ってるの⁈


わたしは思わず目を見開いて
黄瀬くんを見つめていた。


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