第8章 -大凶-(緑間真太郎)*★
-かんなside-
みつば
「ね、いた⁈
かんなが言ってた人だった?」
かんな
「う…ん。……………いた。」
本当にいた…。
ビックリしすぎて信じられない。
神社に来たたくさんの方の1人に
また会えるなんて思ってもみなかった。
かんな
「みつば‼︎どぉしようっ。」
みつば
「どぉしようって…
あとで黒子くんに紹介してもらって、
ちゃんと話してみなって♪
……⁈」
かんな
「みつば?どうしたの?」
みつばが急に固まった。
でも、固まったかと思ったら、
秀徳の人に手を振られて、
みつばも手を振り返していた。
かなりのイケメンだけど…
初対面の人に手を振るなんて
みつばにしては珍しい。
かんな
「…みつば?」
みつば
「あ〜。えっと…あの人ね、
家が隣で…幼なじみなの。
お姉ちゃんの彼氏。」
かんな
「えっ⁇それって…」
みつば
「そっ♪わかってたんだけどね。
夏休み前くらいから、
付き合うことになったんだって。」
みつばは笑っていた。
でも、どこか吹っ切れたような
感じもあった。
かんな
「ごめんね。
わたしが付き合わせちゃったから…。
本当にごめん。
わたし、1人で大丈夫だよ。」
みつばに申し訳なかった。
練習試合の話になった時、
みつばは行くことを迷ってたのに、
みつばの気持ち考えなかった…。
みつば
「なに言ってるの?平気だってば。
それに、わたし…」
⁇
「あ、みつば〜!」
みつばが何か言い出した時、
女の人に声を掛けられた。
みつば
「お姉ちゃん⁈」
秀徳の制服を着た女のコが2人いた。
1人はみつばにそっくり。
みつばが日焼けしたバージョン?
日焼けしてこんがり小麦色で、
可愛らしい人だった。
ふたば
「みつば、先に行っちゃうんだもん。
でも、見つけられてよかった〜♪」
みつば
「お姉ちゃん、
後輩のコと待ち合わせしてるって
言ってたじゃない。」
ふたば
「でも、初めて行く学校だし、
みつばとも行きたかったんだもん。」
…みつばのほうが年上に見えてきた。
みつばのことが大好きって感じで、
きっとみつばの気持ちには
気付いてないんだろうなと思った。
ふたば
「あ。ごめんなさい。はじめまして。
みつばの姉のふたばです。
もしかして…かんなちゃん?」