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闇の滅竜魔導士と盗魔眼

第4章 再会と離別を同時に


「アギトは…」

「エルザさん、相変わらず素敵なパルファムだね」

「近寄るなーーっ!!」

「メェーーーン!!」

「やっちゃったー!」


評議院の命令の方へ行ってしまった…とエルザが言おうとしたのだが、一夜がエルザの匂いを嗅いだので耐え切れなくなったらしい。
エルザはとうとう一夜を殴り飛ばし、凄い勢いで入口の方に吹っ飛んでいってしまった。



が、入口で何者かが一夜を受け止め、氷漬けにした。



「こりゃあ随分、ご丁寧な挨拶だ 貴様等は蛇姫の鱗上等か?」


入り口に立ち、そう堂々と言うこの男の名は、リオン・バスティア。
グレイと修行を共にした、彼の兄弟子。
ガルナ島以来の再会となった。


「リオン!?」

「グレイ!?」

「お前! ギルドに入ったのか!」

「…フン」


突然の再会に驚く二人。
ナツはといえば、リオンがギルドに入ったことを自身のことのように喜んだが、当の本人はそれを鼻で笑い氷漬けの一夜を投げつけてきた。


「メーン…! イケ、メン…」

「っ、何しやがる!」

「先にやったのはそっちだろ?」

「つーか、うちの大将になにしやがる!」

「酷いよ!」

「男は全員帰ってくれないかな?」


再び訪れた一触即発な雰囲気。
だがそれは、凛と響く一つの声によって破られた。


「あら…女性もいますのよ? 人形撃"絨毯人形"(カーペット・ドール)!」

「あたしぃ!?」


その凛とした声に反応するように、動くはずのない絨毯が突然蠢きだした。
グネグネ蠢く絨毯に足を取られ、盛大に尻餅をつくルーシィ。


「ってか、この魔法…」


人形撃の魔法を使う魔導士には覚えがあるルーシィ。
ハッとして入り口に目を向ければ、ピンク色の髪をキャバ嬢風に盛っている女がリオンの隣に立っていた。


「シェリー!? アンタも蛇姫の鱗に!?」

「ウフフ、私を忘れたとは言わせませんわ そして、過去の私は忘れて頂戴?」

「どっちよ!?」


そう、ガルナ島でリオンの手先として動いていたシェリーだった。
矛盾したことを言うシェリーにツッコみをいれるルーシィ。
しかし、以前見た時よりかなり外見が変わっている。


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