第18章 合宿Ⅱ Part2
―澤村side―
俺と旭が目的の部屋に入ると、菅がベッドの横に座っていた。菅の表情はいつもと違って暗かった。生野は点滴などの管や酸素マスクを付け、眠っていた。
それだけで今の状況が読み取れると言ってもいいと思う。今、生野の体は普段の調子ではない、何かが起きているんだ、と。
菅はいきなり「ごめん」と謝ってきたけど、俺は菅のせいでも生野のせいでもないって言ってみた。
澤村「なぁ、菅。部長から伝言。」
菅原「ん、何?」
澤村「生野が心配なのはみんな同じだけど、ちゃんと帰ってこいよ、時間の融通だったらどうにかしてあげるって。」
菅原「・・・うん。」
東峰「生野、なんでこんなことに・・・?」
旭、口開いたかと思えばそんなこと。
澤村「旭やめとけよ。」
菅原「俺もよく分かんないんだよね。
ただ、体が弱いから何が起こってもおかしくないってことは分かってる。」
澤村「目が覚めて、生野が話してくれるんだったらそれでいいじゃんか」
東峰「あぁ」
それで俺たちはもう少し部屋で生野の様子を見届けてから合宿所へ帰った。