
智
おん。
(食べ物の恨みは根深いんだぞ)
雅紀
ううう…。
ジッチャン…ごめんねぇ…。
翔
そっかあ…。
でも、雅紀も悪気があったわけじゃないし、謝ってるからさ。
そろそろ許してあげて。ね?
翔お母さんは、智お爺ちゃんの前に歩いて行き手を取り、きゅっと握りました。
智お爺ちゃんは、嬉しそうにその手をぎゅっと握り返しました。
それから、大きく頷きました。
智
うん。うん。うん。
翔ちゃんがゆるしぇって言うなら~ゆるしゅよ~。
雅紀
ジッチャン、許してくれるのおおぉぉぉっ⁉
智
おん。
翔ちゃんがゆるしぇって言うからな。
それに、雅紀もわざとじゃないんだろ?
雅紀
うんうんうん。
わざとじゃないよ!
ほんっとおっっに、おなかペコペコだったのっ!
そこに、みかんがあっただけなのっ!
和也
姉ちゃん。
“そこに、みかんがあっただけなの”って…登山家みたいなこと言うじゃん。
和也がナイスなツッコミを入れましたが、雅紀はテンションが上がって、嬉しそうに卓袱台の周りをスキップをしています。
どうやら、和也のツッコミは聞こえてないようです。
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