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彼女はボクに発情しない

第10章 恋する乙女のための小夜曲


今日は、レッスンを休もう。
と、そこまで考えて、はたと思い至った。
親に、なんて言えばいいのだろう。

事情を話して今日、レッスンを休むのは簡単だ。きっとお父さんもお母さんも理解してくれる。でも、ふたりとも、私が日々を送れているのは陽太のおかげだと知っている。なのに、その陽太が他の女の子とデートしている、なんて知ったら・・・。

きっと、ものすごく心配させてしまう。

ダメだ。

嘘をつこうとも思ったが、結局その場しのぎの嘘をついたところですぐにバレてしまう。なにせ、陽太はお隣さんだ。陽太の両親や妹などから、すぐにうちの両親に話が抜けるのは目に見えている。

自分が、自立するしかない。
なんとか、『発情』しないように注意して、日々を乗り切れるように。一人でも生きていけるように。そうなるしかない。

私は、家を出ることを決めた。
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