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かるら怪談

第42章 精神病院にて


【精神病院にて】

「先日、珍しい患者が来たよ」
友人のHは医師として独り立ちしてまだ間がない医師だ。専門は精神科。
「あなたが好きそうな話だよ」
新しくできたカフェでコーヒーを啜りながら彼は言う。

彼は私の怪奇譚蒐集癖を知っている。だから、まあ、その手の話なのだろうと想像はできた。
「旦那が別のなにかに入れ替わってしまった、って訴えているおばあちゃんの話」
やっぱり、その手の話だった。

興味はあるが、患者の話なんかしても良いのか、と問うと。
「細かくは話せないが、個人が特定できないように話すなら、僕の経験談だ。構わないはず。」
そう言って、話を聞かせてくれた。
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