第11章 彼は彼女の心を救いたい 【ONE PIECE マルコ】
「はっ……ぁ、あぁぁ……っ!?」
かつて直哉に弄り倒された時にも経験した現象。
だが、あの時の屈辱的な感覚とは全く違う、全身の力が抜け、真っ白な光の中に溶けていくような感覚にいのりは激しく戸惑う。
「……すごいな。そんなに気持ちよかったのかよい?」
マルコは満足げに目を細めると、潮でさらに滑らかになったそこへ、容赦のない速度で突き入れを再開した。
「あ、が……っ! あぁっ、ひぅ、あぁぁっ!!」
「逃がさねェよ。全部、俺の熱で塗り潰してやる……っ」
肉と肉がぶつかる卑猥な音が部屋に響き渡り、やがてマルコも限界を迎えた。
彼は最後の一突きの直前、彼女を汚さないよう身を引こうとしたが——。
「……っ! いかないで……っ!」
意識が朦朧とする中で、いのりは咄嗟にマルコの腰に足を絡め、その背中を強く抱き寄せた。
逃がさない。
この温かさを、誰にも渡したくない。
「っ、おい……っ! 出る……っ!!」
「だして……ナカに、マルコさんの……全部、ちょうだい……っ!!」
「ぐ、ぅ……ッ!!」
堪えきれず、熱い塊が彼女の最深部に何度も叩きつけられた。
マルコの不死鳥の命を宿した種が、彼女のナカをドロドロと満たしていく。
「……はぁ、はぁ……っ」
激しい情動の後の静寂。
マルコは自分を繋ぎ止める彼女の脚の感触と、ナカに放ってしまった感触に、我に返って愕然とした。
「………っ。すまねェ、いのり……。取り返しのつかねェことを……」
避妊もせず、彼女のナカを自分の種で汚してしまった。
医者として、そして彼女の境遇を誰よりも理解していたはずの男として、マルコは激しい後悔の念に襲われ、顔を歪めた。
己の浅はかな衝動を呪うように、マルコは額に手を当て、苦渋に満ちた声を漏らした。
だが、その絶望を遮ったのは、響く温かく穏やかな吐息だった。
「……うれしい、です……」
「え……?」
見上げると、そこにはあの日から一度も見たことのないような、澄んだ瞳で微笑むいのりがいた。
彼女は震える両手でマルコの顔を優しく包み込むと、戸惑う彼の唇に、深く、愛おしげに口付けを落とした。