第7章 地雷
言いたくないことくらい誰にだってある。
それを全部共有しろ、晒せ、とは言わない。
けど。
「柳瀬を癒したい」
絶対メンタル参ってるのに。
スルーなんて出来るわけないじゃん。
「…………」
触りたい、けど。
柳瀬また嫌がる、かな。
おずおずと両手広げて柳瀬へと伸ばせば。
コテン、て。
柳瀬の頭が肩へと乗った。
ああ。
やばい。
こんなことがこんなに嬉しいなんて。
あたしも相当やられてる。
「…………詳しいことは言えないんだけど」
「うん」
「しばらくひとりになるのは、避けて欲しいです」
「うん、わかった」
「…………理由もなく、いいの?」
「柳瀬がそう感じたなら、いいよ」
「…………ありがとう」
それと。
伏せていた顔をあげて。
柳瀬がそっと、耳打ちする。
「…………莉央ちゃんを、充電したい、です」
「…………っ」
耳元からの柳瀬の声。
直接脳に送り込まれた信号みたいな。
破壊力、エグすぎる。
「終わったらすぐ帰るから。起きて待ってて」
「…………わ、かった」
あ。
笑った。
柳瀬が笑うだけで胸がきゅううっって、締め付けられるのは。
泣きそうなくらいに愛しく思うこの感情は。
なんて言うんだっけ。
柳瀬も同じ気持ちだといいな、って。
ちょっとだけ思った。