第7章 地雷
しゅん、て項垂れる柳瀬へと手を伸ばし。
頭を撫でた。
さっきまでの獰猛さどこ行ったの。
捨てられた子犬みたいな顔して。
「警戒してたのは、たぶんこうなる予感がしてたから」
5年前、血だらけで弱ってる柳瀬を見て。
胸がなった。
この気持ちを表す言葉はわからなかったけど、守りたいって思った。
そばにいたいって思った。
柳瀬の好意を受け止めたら。
愛情なのかなんなのかわからない『好意』を受け止めて、柳瀬の気持ちがあたしが抱くそれとは違うものだったら。
一度認めてしまった気持ちを、受け入れてもらえなかったら。
あたしはたぶん立ち直れない。
だから精一杯の、自衛だったんだ。
「あたしは、柳瀬を好きになるって。戻れなくなるって」
だから。
「柳瀬」
柳瀬の身体を、抱きしめた。
「柳瀬がぐちゃぐちゃになったらあたしが受け止めるよ」
「莉央ちゃん…………」
「柳瀬の気持ちがあたしのそれと同じなら、あたしは柳瀬を諦めない。だからお願い。うんって言って。柳瀬」
「…………当たり前だよ」
ぎゅうって。
柳瀬の腕が、あたしを抱きしめる。
「うん」
「…………うん」
「付き合ってください、莉央ちゃん」
「…………はい」