第7章 《1部/後編1/5話/3P》16 17 18/途中
〈子供時代編〉【16 ヴィンスモーク】
〈06/10話│1(2/2)/3P│1400字〉
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そして私はひとり、休みの日にジャッジさんに呼び出された。彼はソラさんがいるようになってから、少し笑うようにもなり、威圧的な空気も柔らかい。
(どんだけ愛妻家なの!?……もしかしてあの四兄弟の『女好き』はここから来てるのだろうか。感情が色々欠如してるイチジ達は『好みの女には甘い』のが精一杯なことだとしたら。サンジもジャッジさんもゼフさんも『女に違う扱いをする人』だから、きっとそう言うのが意識的にも無意識的にも刷り込まれてる?)
「ロクジュ……最近の能力はどうだ?」
「あ…!!はい。まだむいしきでたまにはつどうするていどです」
今まで[力]の種類や詳細を隠していたのだけども、ソラさんが私の[治癒能力]で回復したので『年貢の納め時だ』と思っていたら、ジャッジさんは私に[治癒能力]があることを知っていた。
(やっぱり確信犯……しかも、気にしてる…)
「むいしきですが、わたしがこういてきなひとのほうが、でやすいです」
あるけど『コントロールできない』ことにしているので[サンジのケガ具合]に不自然さを覚えていたとしてもなんとかなると思っている。
「これからも精進するように」
「はい!………あの、ちちうえ?」
「なんだ?」
「こんどわたしたちのバースデーがあります。それで、あの、プレゼントに……おひざにのせてくださいっ」
「は?」
私が死にそうに緊張して発言した要望に、当のジャッジさんは見たことのない──マスク越しでも分かるほどのありえない顔でポカンとしていた。
「か、[感情操作]してないとこうなるのか?でもレイジュは違う。……ソラの差し金か?」
(え!?[感情操作]してないの!?)
「ちがいますよ。ただちちうえにだっこされたいんです。おかあさまのだいすきなので」
『操作してないなら笑っても大丈夫』と思って笑っていると、父上が私を抱き上げてヒザに乗せてくれた。