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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第1章 二人は一緒


手を叩かれたのはちょっとショックだったが、彼も驚いたのだろう。
私はそのことを別に怒る気はなかった。


「あの、これ。落とされませんでした?」

私は見知らぬ女性から託されたネックレスのようなものを彼に見せた。

「これ?僕が?いや知らないよ?」
「え。」


違う人じゃないか!

白い髪の男性にあっさりと言われ私は焦った。


じゃあ、このネックレスの持ち主は誰なのだろうか。
私が警察に届けなきゃいけないのか。


頭の中でぐるぐると考えを巡らせた。


「あぁ…すみません。人違いでした。」


とりあえず彼は関係なかった。

ネックレスを握りしめ、私はくるりと背を向けた。






「ちょっと待って。」
「…へっ!?」

腕を掴まれ引き戻された。

すごい力だ。


「んんんーーー?これ、誰から?」

私の手を指差す男性。
その中にはネックレス。


「さっき女性の方に渡されたんです。あなたが落とすところを見たから届けて欲しいって。」
「……どこ?」

どこ、と言われてもこの人混みだ。わかるわけがないし、急いでたからきっともうここにはいないだろう。


「黒髪の30代くらいの女性でしたよ?でも、その方も見間違えたのかもしれません。すみません。間違えてしまって。」
「違う。」
「…?」
「やられちゃったなー。」


どうしようか。
こまったな。

と、ぶつぶつ言い始めた男性に私は少し恐怖を感じた。
なぜなら、私の腕を絶対に離そうとしないのだから。


「ちょーーっと来てもらえる?」
「えっ!む、むりです!」
「ごめんねー、拒否は出来ないんだ。」
「はっ!?」


そう言うと彼はぐいぐいと私を引っ張って歩き始めた。

「けっ、警察呼びますよっ!」
「はいはいはいはい。」

全然気にしない雰囲気のその男性は足早に路地裏に来ると、私の肩を抱えるように引き寄せた。


「きゃぁぁあーー!」
「はい、静かにしてねー。」

そう言って私の顔面を自分の胸板に押し付けた。


だっ、抱きしめられた!?


なんってことを!!と、思いっきり手で胸を押すと、私は周りの風景に驚愕した。



「…どこ……ここ。」










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