第23章 【二人合わせ】
2先生のころは、ロンが一生懸命岩をどけて通る穴を作ってくれたけれど、もうこの体格では通ることができない。
「どうする?魔法で消すか?」
「出来るの!?」
「簡単だ――消えよ、エバネスコ」
クリスが大きく杖を振ると、そこにあった土砂崩れの後がすべてなくなった。
それを見たロンが「君いつの間に腕を上げたの?」と聞いてきたので、ドラコとの実地訓練と、クソジジイのおかげだと言っておいた。
何はさておき、これで先に進むことができる。そこから歩いて5分もしないうちに、急にハーマイオニーが悲鳴を上げた。
残る3名がバッ!と杖明かりをかざすと、そこにあったのは以前も目にした、バジリスクの抜け殻だった。
「なんだ、抜け殻じゃないか」
「抜け殻って……こんなに大きい抜け殻ってことは、本体はどれくらい大きかったの?」
「さあ?あの時はとにかく必死だったから、いちいち覚えてないよ」
でも軽く10Mは越したんじゃないか?というと、ハーマイオニーはブルブルっと震えた。
抜け殻を通り過ぎ、いくつかクネクネした道をいくと、すえた匂いが漂ってきた。ハーマイオニーの言う通り、この先には何かが待ち受けている。
全員いつでも戦えるように杖を構え、じりじりと距離を詰めていった。そして最後の角を曲がると、2匹の蛇が絡み合う秘密の部屋の入り口の前に、足枷を付けボロボロのローブを着た死体が打ち捨てられていた。
「どうしてこんなところに遺体が?」
「分からないけれど、もしかしたら『例のあの人』の罠かもしれない。みんな気をつけ――」
クリスがそう告げた瞬間、死体がガバッと立ちあがり、恐るべき速さでクリスに襲い掛かった。
――間違いない、こいつは亡者だ。恐らくヴォルデモートの仕掛けた罠だ。クリスの首に両手をかけた死体は、長く黒い髪を垂らし、意味のないうめき声をあげながら、目玉のなくなった暗いくぼみの奥から涙のようなものを垂らしていた。
「クリスを放せ!この薄汚い亡者が!!」
「う、ううう……うう、う゛う゛、があ、ああぁ」
ドラコが放った魔法は亡者の腕に当たった。と、同時に亡者の腕がもろく千切れ落ち、そこからウジ虫がうじゃうじゃ出て来た。