第9章 吐露Ⅰ
(言えた…)
(…………でも…)
まずは話せることができたけどその次が中々上手く出てこない
緊張しているんだろう手が震え始める
(落ち着かないと……あ……)
震えが止まらないこれはまずい
そう思っていると
[……………!]
それに気づいたのか手を重ねてくれる
暖かい
この温度に何度救われたことか
優しさに包みこまれる
[……条くん…]
[俺さえよければ聞かせてほしい…]
覚悟を決めた顔をして私に話しかけてくれた
彼は聞くと決めてくれたのだ
その思いに報いたい
[うんっ………ありがとう…]
そこからは少し端折ったところがあるものの
いじめを受けていたこと
この前の事件のようなことがあったこと
それらがきっかけでPTSDになったこと
[………っということなの……]
私が話せることは全て話した
上手く言えたかどうかは自信はない 辿々しい所もあったし自分でもどこまで話せばいいのか悩んだ
それに通信制の友達にもこんなに詳細に言ったことがなかったから他人に全て打ち明けるのは実際初めてだ
恐ろしい
彼に拒絶されることが
きっと立ち直れないくらいになってしまう
直感だけどわかるのだ
けれど話すと決めたのは自分
どうなろうとも彼に向き合わないと
ゆっくり顔を上げて彼の顔を見た瞬間
[え]
条くんの目から涙が零れていた