第28章 番外編② 御礼
[梶蓮Side]
(………そこそこ重みあるな)
こんなに沢山桃を貰えるとは思わなかった
確かに美味かったし問題はないのだがあまり甘いものを食べすぎると柊さんがすごく心配する
楠見達にも嫌いではなければ渡すかじゃあ帰らねぇとな
そう一言と言うと
(……………こいつ……)
子犬のように寂しくてたまらない表情をしながらもう帰るのかだと
(………ったく)
別にこれで今生の別れになるわけでもないのに勘違いしそうになる まるで俺と離れたくないんじゃあないかと
大げさだ まぁ悪気があってそんな顔をしているわけでない
とりあえずまた会いに来ると返事をする別に会わないと言っているわけではない
ただ気になる点が一つ
(……………なんでだ)
こいついつまで経っても敬語だな
年上だとは聞いたが俺に対してここまで気を遣う必要もないのだろうが性分なんだろう
からかってやるつもりなど微塵もないほんの冗談のつもりで敬語を直せと言っただけだった だったのだが
(……真面目にも程があるな)
大真面目に敬語をなくそうとしている 正直言うと面白い
まぁ慣れるのは追々として一生懸命しようとしている姿は愛らしい
コロコロと表情が変わって見ていて飽きない
(可愛いな)
つい頭を撫でて褒めてしまう我ながら驚きもあったが不思議と嫌ではない
こいつに対しては特に
他の女に対しては思わぬ感情が芽生える
触りたい
喰らいつきたい
うまそうな唇いや体ををこのまま自分のものにしてしまいたいと
ああ愛しい
この感情だけは不器用な俺でさえも理解できていた
理解していたのだ
だが無意識のうちに頭を撫でていた手を頬の方に移動させていたようで
[んぅ]
などとから扇情的な声が聞こえたのだ