第8章 おや?◯◯の様子が・・・?
「鈴!」
「ん?ああ、翔陽。どしたの?」
昼休みが終わるころ教室へ戻ると、汗だくの翔陽が駆け寄ってくる。
「ひ、昼休みなにしてたんだ!?」
「えっ…。あ、いやぁ。ちょっと、学校探索的な?」
「学校探索…?」
あたしを探してたのかな?
確かにいつも一緒にご飯食べてたもんね。
でも流石にあの下手くそな状態でバレーボールで遊んでたって言うの恥ずかしすぎるし、言ったら絶対これからも付いてきそうだしな。
「と、とにかく!ちょっとしばらく別のところでご飯食べることにしたの!ごめんだけどそっとしといて…?」
「う…。わかった…」
申し訳なさそうにそう告げると、それ以上はつっこみずらくなったのか大人しくなる。
翔陽には悪いけど、もうちょっとまともに触れるようになったら遊び相手くらいにはなってもらおうかなぁ。
そんなことを考えながら1日が終わり、家に帰ってからもこっそり姉の部屋にあるボールを盗んで遊んでいる。
父も母は今日仕事で遅いから家にはあたし1人。
「ちょっと。うるさいんだけど」
「うわっ!」
庭でバシバシボールを叩いていると隣の家の窓が開いて蛍が出てきた。
「ご、ごめん!!そんな響いてた!」?
「うるさいからわざわざ出てきてるんだけど」
「うっ…スミマセンデシタ」
「やっとボール触るようになったと思ったらこんな時間までやってるとはね」
「やっと…?」
「僕とか忠がバレー教室に行くたんびに恨めしそうな顔してた」
「え!?そんな顔してた??」
「してたよ、そんなにやりたいならやればいいのにって思ってた」
「む…。できない理由わかってるくせに」
「知ってるけど別に、遊ぶくらいいいじゃん」
「…。今は諦めついてるけどさ、多分、当時からやってたら遊びじゃ我慢できなくなってたと思う」
「ふーん。ま、鈴は無い頭で色々考えすぎなんじゃ無い?」
「失礼な!こー言う時まで減らず口!」
ボールをいじりながら蛍と他愛もない話をしながら時間が過ぎていき、各々部屋に戻る。
「楽しみが増えて嬉しいかも…」
マネージャーももちろん楽しい。
でも、ボールに触るだけでもこんなに楽しいなんて、趣味が一つ増えたみたいで嬉しいと思った。