第4章 練習試合
「及川さん。超攻撃的セッターで攻撃もチームでトップクラスだと思います。あとすごく…性格が悪い」
「お前が言うほどに!?」
「月島以上かも」
「それはひどいな!」
「ぷっ」
「…」
「あ、ごめんて」
なにやら遠回しに攻撃される蛍に耐えきれず笑うと、さらに怒る蛍。
てか何でさっきからそんな怒ってるの?
そんなにチャラ男嫌いだったっけ?
正直コワイデス。
「中学の先輩です」
「トビオちゃんもやっほー。久しぶり〜。育ったね〜」
「俺、サーバとブロックはこの人を見て覚えました。実力は相当です」
「元気に王様やってる〜?」
「…けど、今は試合に集中しろ。最終セット絶対取るぞ」
及川さんの声掛けを無視するように、会話を続ける飛雄。
いいんだ、先輩に対してこんな感じで。
「お、おうよ!」
じぃーーーーーー
「田中さん威嚇やめて!」
波乱の予感がしつつも、及川さんもすぐに試合に出るわけではないらしく、アップをとりに行ってしまった。
何なんだあの人。確かに煽り方とか蛍より嫌な感じ。
[ピーーーッ]
第三セット開始
「オラオラオラァ〜!!」
やはり及川さんの女子人気が気に食わないのか、怒りを力に変えてさらに調子を上げる龍先輩。
蛍も何だか眼光が鋭くなってる気がする。
「ねぇ忠、何か蛍さっきより気合い入ってない?」
「あ、あぁ、まぁ気持ちは分かるよ…」
「?」
忠に聞いて見ると、よくわからない返事が返ってくる。
忠も女子にモテモテ男子は嫌いなのかな…?
怒涛の展開を見ていると、あっという間にこっちのマッチポイント。
「アララ〜。ピンチじゃないですかぁ」
現れたな及川さん。
どうやら選手交代ではなく、ピンチサーバーで入るらしい。
「いくら攻撃力が高くてもさ…。その攻撃まで繋げなきゃ意味ないんだよ?」
すっと指を刺した先には蛍。
蛍も何のことかわからない顔をしてる。
何だ?なにする気?