第4章 白梅と月夜の友人
ひなたは手のひらを見た。指先までがキラキラとした美しい光の粒で煌めいている。ダイヤモンドを光に翳した時のような眩しさに目が眩みそうになる。
「やだ!!憲伸が倒れてる!憲伸!! 」
遠く玄関の方から照子叔母さんの金切り声が聞こえた。
「起きなさいっ!憲伸!!やだこの子失神してる!! 」
叔母さんの声に重なるようにして、愈史郎のひなたを呼ぶ声がした。
「ひなた!!今行くから待てっ! 」
「愈史郎!! 」
愈史郎が飛ぶようにしてこっちに走って来るのが見えたけれど、ひなたの視界はだんだん白く霞んでくる。
「ひなたあああああっ!!」
最後は愈史郎の声だけが聞こえた。
ひなたからはもう、まばゆい光しか見えなかった。
愈史郎の目の前で、煌めきに包まれたひなたの身体がゆっくりと消えていった。