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転生しちゃった元鬼殺隊士の救済録

第4章 前世と今世



なのに気づけば全くの異世界に生まれ変わっていて、海賊王という名の大罪人の娘になっていた。おまけに前世を思い出せても4歳以前の記憶は朧げなままで、それでもいくつか妙にハッキリ覚えているがある


……私はほんの1、2年程度だと思うけれど、父親であるゴール・D・ロジャーの海賊船に乗っていた時期があったのだ。父さんは陽気で仲間思いの明るい人。私に自由と海の凄さを教えてくれて、母さんを最期まで愛し、エースの誕生を待ち侘びていた。そんな父さんのお仲間さんも愛想が良くて、よく笑って私に接してくれていた。ぶっちゃけ声も姿も会話もすっかり忘れているけど、ただその事を勘違いとは思えない


……更にはエースが生まれる前の数ヶ月間、その時はまだ母さんと一緒に生活していた私の元に、父さんの遺言に従って来たガープ中将が現れて初対面を果たしている。そして母さんと二人で話した後、彼は私と最低限の荷物を持って私を隔離した。「政府から私を守る為だ」そう言いながら父さんと親しい海賊団に預けられ、ひっそりその人達に匿ってもらっていた。感謝しかない。彼らは敵同士なのに宴をするほど仲が良く、個性も強めな大物集団だったとか……───




とまぁ、このように今世の思い出の方が曖昧なのは、きっと4歳の頭に精神年齢二十数年分の知識と記憶が流れ込んだ影響なのだろう。三日三晩は高熱のせいで意識が朦朧としており、昼夜を問わずぼんやりしながら夢と現が分からない日々を過ごしていた───














原因不明だと言われた熱は4日目になって治っていた。けれど尾を引く頭痛と吐き気と倦怠感、色んな出来事をフラッシュバックで思い出したので気分の悪さが残っていた。きっと食欲もあんまり無かったり顔色が酷く見えたんだろう、気を使遣われた私が布団から出られたのは倒れて7日後の事である


その日からダダンさん達にエースを抱かせてもらうと、何だか前より重たく愛おしく感じて。そのままそーっと人差し指で柔い頬を突いたら、私の顔を見上げてふにゃんと笑うと両手両足をパタパタ動かしながら声を発し出す




「あー、ぅあっ」


「きょうはきげんがいいのねエース、」


「う?」


「なにかうれしことでもあったかな?」
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