The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第4章 血のハロウィン
騒ぎながらも三人は2階へと向かうが、その間和泉は不機嫌そうな表情のまま。
武道は複雑そうな顔のままであり、千冬はそんな2人に首を傾げるだけ。
「というか、千冬は何で来たんだよ」
「明後日…抗争だろ」
「おう」
「明日、オレ場地さんに会いに行こうと思って。抗争前になんとか説得出来ねぇかなって」
千冬の言葉にピクリと和泉が反応して、心の中では『無理だろうな』と呟く。
墓前に会った際に言っても彼は戻ってくる素振りは見せない所か、芭流覇羅に留まる雰囲気であった。
恐らく説得では無理。
ならば『言葉』ではなく他の方法で連れ戻すしかない…そう考えながら和泉は武道のベッドの上に座った。
「そういえば、和泉は場地君とあの後会ったりした?」
「会った。でも俺が戻って欲しいって言ってもダメだった……多分、言葉で言ってもけーすけくんは戻って来ないだろうな」
「言葉だけ?」
「言葉だけなら無理だ。なら物理的に連れ戻すしかないかもな」
ニヤッと不敵に笑う和泉に、2人は何故かゾクッと背筋が凍るような感覚を覚えた。
何かを企んでいるのだが瞳の奥には薄らと怒りも感じるような目。
「もし、松野が明日けーすけくんを説得出来なかったら…。抗争中に無理矢理連れ戻す」
「え!?」
「抗争中に……?」
「抗争中に連れ戻す。もし抵抗されたなら気絶させてでも連れ戻す……羽宮一虎に接触させないように」
羽宮一虎にもし接触させれば、場地は殺される…そして武道がドラケンから聞いた最悪の未来へとなってしまう。
だから彼女は接触させないように、無理矢理にでも連れ戻してしまえと思ったのだ。
無理矢理連れ戻し、気絶でもさせていれば大丈夫かもしれない…場地も一虎も死ぬ事はない。
そしてマイキーが一虎を殺し芭流覇羅に乗っ取られる事も無いかもしれない。
「かなり無理矢理な手段だし、けーすけくんを気絶させるのは難しいかもしれないけど……この手しかないかもしれない」
「なるほど…」
「もし、明日千冬が説得出来なかったら和泉の方法を試してみようぜ!」
「よし!というか神澤も場地さんを連れ戻したい?」
「連れ戻したい」
「じゃあ、神澤も相棒だな!同じ目的を持ってる相棒だ!」
「……相棒」