第22章 今の上官は風柱様です!※
ほの花が今どこで何をしているのか。
そんなことも分からずにどうしたらいいのだ。
ちゃんと飯は食えたのだろうか。
アイツは生真面目な性格だから気に病んで飯すら食えてないかもしれない。
怪我は見たところ首筋の怪我だけだったと思うが、他にも打撲やらしているかもしれない。
もっと確認してやれば良かった。ちゃんと歩けるかどうかも分からないのにあんなところに置いて来てしまった。
考えれば考えるほど大人げないことをしてしまった気がしてならない。
師匠にあんなこと言われたら、解消しようと思うのは仕方ないことだし、此処に帰ってくるなどあの遠慮深い性格のほの花には天地がひっくり返っても無理なことだ。
頭がぐわんぐわんとなるほど胸ぐらを掴んで体を揺さぶってくる須磨を止めることもせず、そのままにしていると「須磨さん、その辺で…」と止めてくれたのは大進。
いつの間にか正宗も隆元までも此処にいて苦笑いをしてこちらを見ていた。
「宇髄様、たまご酒でも飲みませんか?皆さんは少し休憩でもなさって下さい。我々が宇髄様についていますので。」
そう言うと元嫁達三人を外に出してくれた。
やっと訪れた静寂にホッとすると三人に「助かったぜ…」と礼を伝える。
「大丈夫ですか?宇髄様でも風邪をひかれるんですね。驚きました。」
「……あのな、お前らも俺をおちょくりに来たのか?」
「とんでもありません。たまご酒をお持ちしたんです。ほの花様がまたご迷惑をおかけしたようで申し訳ありません。」
たまご酒を俺に渡すと深々と頭を下げる三人に居心地が悪い。
そもそも謝るべきは自分であって、ほの花が謝ることもなければ、コイツらが謝ることなどもっとない。
「…アイツは悪くねぇよ。俺が…傷付けた。」
「いえいえ。そんなことはありません。」
自分が悪いと伝えてもこういう時この三人は絶対に俺を立ててくれる。
護衛まで任されていた神楽家のお嬢様を傷付けた上に此処に帰って来れないようにしたというのに。