第27章 晴れ時々嵐、柱合会議にご注意を※
「雛鶴、天元の食事は私が準備するわ。あなたはもう嫁じゃないんでしょう?」
「いえ、結構です。此処の家の食事は私だけでなく三人で作ってますので。たまにほの花さんも手伝ってくれますし。」
「たまに?…役に立たない女なのね。料理もできないなんてどうかしてるわ。そんな女娶るつもりなんて天元も見る目がないわね。」
瑠璃さんが来て三日が経った。
傍若無人な振る舞いは昔からだが、一番年上だったし、遠縁に当たる彼女に失礼なことをできなかったあの頃。
でも、今はあの時とは違う。何を言われても言い返すことができる。
しかし、ほの花さんのことは別問題だ。
天元様からほの花さんの個人情報を瑠璃さんに教えないように再三言われている。
ほの花さんのことを守るためだと言うことは重々承知しているが、こうやって彼女を馬鹿にされると腹が立ってしまう。
ほの花さんは役に立たない女なんかじゃない。毎日毎日朝から晩まで鍛錬やら薬の調合やら…やることに追われているのに時間が空けばすぐに家事を手伝ってくれるような優しい人。
私たちが家事をやっていることをいつも労ってくれて、お館様の調合の帰りはいつも甘味やらお土産を買ってきてくれる。
毎日やってくれてるから…と丸一日代わりに家事を一手に担い、私たちに暇をくれる時もある。
ほの花さんこそ休む暇もないのに、人のことをいつも心配して労ってくれる優しい彼女のことをよく知りもしないくせに悪く言う瑠璃さんに毎日三人で徒党を組み、愚痴を言いまくることしかできない。
「あーーー!腹立つ!!ほの花さんのことだけ言い返せないのがむず痒いーー!!」
「分かります分かりますぅー!ほの花さんの何を知ってるって言うんですか!酷すぎます!」
「本当にそうね。天元様から止められていなければ間違いなく事実を言い返しているところよ。」
もちろん、天元様の決めたことには文句はない。彼の意向があるのだと思うし、ほの花さんを守ってくれるならそれでいいのだから。
それでもたった三日、されど三日だ。
瑠璃さんは共に暮らすにはあまりにあくが強すぎる人で、もうすぐ帰ってきてくれるあの優しくて遠慮がちな彼女が待ち遠しくてたまらないのは仕方ないと思う。