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焦がれた恋情☩こころ☩に蜂蜜を【あくねこ長編】

第3章 捻れた現実


………どのくらい、そうしていただろうか。



「もう……大丈夫よ」

ややあって、彼女が呟いた。



「ありがとう。それと……ごめんなさい」

まだ目元に仄かな露を残しながらも、微笑うヴァリス。



けれどその笑顔は、先刻に比べれば幾分か晴やかなもので………。



「気にしなくていいっすよ」

心から口にしながら、ふいにある案が思考に載せられる。



「ねぇ……主様、」



「?」

穏やかな眼差しで彼を見上げる瞳に、悪戯っぽくその唇が笑みを描いた。



「オレのおすすめの場所、あなたになら教えてあげますよ」



「! いいの……?」



「はい。ラムリ、主様の眼、隠して」



「う、うん」

すぅっと黒曜に染まる視界。

けれどすぐにアモンの手が、みずからのそれを包み込む。



「オレが手を引きますから。………いきましょ」



「うんっ」
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