第9章 歪想 (羽宮一虎 / 場地圭介)
俺の後ろをソワソワしながら着いてくる。
「お袋なんか言ってた?」
俺たちが寝ている間に帰ってきていたらしいお袋。家を出る直前が話しかけられていた。
『泊まってくでしょ?って』
「ふーん」
高校生の男女が泊まりなんて普通警戒するもんだけど、まぁだからすんなり受け入れてんのはあるよな。
『それよりカズくんってお家に女の子呼んだりしないの?』
「部屋にも家にも女あげたことなんてねえけど」
以外の女を家にあげたことはない。
ヤるときは決まって相手の家。
『へぇ』
「なんだよ疑ってんのか」
『別に〜?』
いや疑ってるじゃんめちゃくちゃ。
「なんだよ」
『意外だなーって』
「女の香水の匂いとか部屋に残ったら嫌なんだよ。ベッド汚れたりすんのも。」
『でも私カズくんのお部屋で…』
「お前ん家ほぼずっと母ちゃんいんだろ。
てかお前は今更だろ何言ってんだ」
『確かに…』
コンビニについて、は真っ先に下着を取りに行って会計を済ませる。それから雑誌コーナーを見ていた俺のところにやってきた。
『早く…帰ろ?』
「ちょっと待ってコレ見たいから」
『カズくんお願い…服が擦れてやだ…っ』
「なに、俺の服直接擦れて気持ちよくなってんの?えっちだなぁは。」
耳元で囁くとピクン、と肩が揺れた。
『意地悪しないで…っ?』
「あそこのおっさんさっきからのこと見てる。もしかしたら下着付けてないのバレてっかもなあ?」
『え、やっ、やだ…っ
カズくんお願い帰ろう…?』
「なーに泣きそうな顔してんだよ」
潤んだ瞳が俺を不安そうに見つめて、きゅっとパーカーの裾を握っている。虐めたくなるよなあ。
『恥ずかしいよぉカズくんお願い…っ』
「んー、分かった分かった帰ろうな?」
手にしていた雑誌を置いての肩を組む。するとまたピクリと揺れた身体。