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❁✿✾ 落 花 流 水 小 噺 ✾✿❁︎/イケメン戦国

第2章 武将と五百年後ノープランツアー 後



思わず秀吉の周囲に居た家康と三成が咄嗟に軽く顔を腕で庇うも、飛んだ細やかな塩辛い雫が三人に降り注いだ。

「しょっぱい……」
「はい、とっても塩です」
「三成くんの感想、時々ちょっと変だよね」

家康が腕でぐいと顔を拭いながら眉間を顰めて呟いた。反対側に居る三成もまた、手で雫を拭った後で舌先に残る味に苦笑する。三成へ彼方がつい素で突っ込んでいる間にも、凪は転びそうになったところを助けてくれた光秀へ振り返り、眉尻を下げて仕方なさそうに笑った。

「光秀さんも、適応能力高すぎです」
「それは光栄だな」

くすりと笑いを零し、腕を彼女の腹部へ軽く回すと抱き寄せる。しなやかな胸板が凪の背を支えてくれている感覚に、胸が高鳴った。そんないつも通りのバカップルを見て彼方が腰に片手をあてがう。

「出た出た過保護ップル。明智さんのパーフェクト彼氏っぷりを再確認したところで……まあ、罰ゲームは罰ゲームなんで」

若干呆れを含ませた眼差しをバカップル改め過保護ップルへ向けた後、彼方がちらりと秀吉へ視線を流した。返されたのがスパイクだろうが何だろうが、ボールを落とした者には等しく罰あるのみ、である。全員の視線が秀吉へ向けられ、若干たじろいだ彼が何とも言えない顔をした。

「総員水攻め開始ー!」
「秀吉さん、さっき海に引っ張り込まれたお礼です」
「申し訳ありません秀吉様、こちらの世の習わしのようですので…」
「この際だから沈めとくか!行くぞ佐助、兼続」
「秀吉さんを水攻めか……乱世では中々出来る経験じゃない事は確かだ」
「今の内に敵の戦力を削いでおくのも手ではあるな」

彼方の号令を受け、家康と三成が水を蹴って近付いて行く。幸村も佐助と兼続に声をかけ、その輪へと突っ込んだ。しみじみとまったく違う観点で呟いた佐助に対し、兼続が些か神妙な調子で告げて向かって行くのを見守りつつ、凪が光秀を振り返る。

「光秀さん、私達も行きましょう!」
「おや、存外乗り気だな、凪」
「だってせっかくですから」

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