第9章 純黒の悪夢
急いで階段を駆け下りコナンの後に続いて起爆装置があるという消火栓までやって来た
赤井は爆弾の様子を見てくると作業用の梯子を登って車軸の方へ行き、零は消火栓の扉の取っ手にトラップがあるんじゃないかとアーミーナイフを差し込んで作業を進める
「どう?安室さん…」
「もう少しだ…」
オレとコナンとで覗き込むように作業を見ていると、パキンと音がして取っ手が丸ごと外れた
その裏側にはセンサーの様なものが取り付けられていて、扉が開けられたら爆弾が爆発する様に仕掛けになっていた
コナンはフゥ…と息をつく
「やっぱりトラップが仕掛けられていたんだね」
「あぁ。安易に開けなかったのは正しい選択だったよ」
そして車軸に乗って爆弾の確認をしていた赤井がダンッと飛び降りて来る
「赤井、そっちはどうだった?」
「やはりC-4だ。非常に上手く配置されている」
全てが同時に爆発してしまったら車軸が荷重に耐えきれずに連鎖崩壊するだろうと赤井は言う
これはどうするかなんて悩んでいる暇はなさそうだ
消火栓ボックスの中の折りたたまれた消火ホースを零が横に取り出していくと、起爆装置と思われる小さな黒い箱が出てきた
ディスプレイには「STANDBY」の文字が赤く光っている
「問題ない、よくあるタイプだ。解除方法はわかるよ」
オレもこの手のタイプは見たことある
爆発物処理班のエースだった警察学校時代の同期に教えられたこのタイプなら、焦らなければ解除はできる
「へぇ〜…爆弾に詳しいんだね、安室さん」
コナンに言われ何故詳しいのかを話す零の内容は、オレが思ったのと同じエース、松田陣平のことだった
「まぁ結局そいつは観覧車の爆弾解体中に爆死したんだけどね」
「観覧車の爆弾解体で…」
コナンは顔を曇らせるが、零は「心配ないよ」と明るく言う
「アイツの技術は完璧だった。それを僕が証明してみせるよ」
「うん」
松田はもういないけど、松田の技術はきちんと受け継がれている
零、解体は任せたよ…
「これを使え」
少し離れた所でライフルの準備をしていた赤井が、ライフルバッグを蹴り床を滑らせ渡してきた
「そこに工具が入っている解体は任せたぞ」
「赤井はどうするの?」