第34章 黒い薔薇
その夜、杏寿郎の鎹鴉の要が3通の手紙を持ってきた。
杏「む?3通も…ご苦労だったな。」
杏寿郎は今日も警護巡回中。
杏寿郎は要の頭を撫でてやる。
嬉しそうに目を細めて、また夜空へと羽ばたいて行った。
一つは合同強化訓練について。
しのぶの言っていた通り、5日後から天元をスタートしていくというものだった。
もう一つはお館様から泰葉に宛てた手紙。
おそらく今後の戦いについてのことだろう。
そして、最後は
杏「おぉ、泰葉さんのご両親からか。」
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煉獄杏寿郎様
ご丁寧にお手紙をありがとうございます。
いつかこうなると予想しておりました。
現実となり嬉しい限りです。
貴方なら泰葉のことを大切にしていただけると信じております。
なに分、距離が離れている為、2人を側で見守ることができませんが、杏寿郎様も泰葉も立派な大人です。
私たちのことは気にせず、自分たちの気持ちで仲を深めていってください。
落ち着いたら、またお会いしましょう。
今宮 智幸
花枝
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杏寿郎は手紙を読み、頬を綻ばせる。
これから起こるであろう、大きな戦いでは必ず2人生き抜こう。
そして、泰葉の両親に会いに行こう。
手紙を胸に、固く決意した。
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その頃、泰葉は布団の中。
しかし、眠れない。
『泰葉さんが欲しい。』
杏寿郎の言葉が繰り返される。
つまり、そういうことよね…!
私…杏寿郎さんと…
泰葉はブワッと赤くなる。
いや、いつかはそうなるかなとは思っていたけど…
明後日…明後日って!!
急展開すぎないかしら。
…でも、明日分からぬ命。
それは泰葉も戦いに出るとなれば同じ。
万が一失ってしまってはその人は戻ってこない。
触れ合うことも、愛を囁き合うことさえできないのだ。
色々考えを巡らせていると、いつの間にか眠りについていた。