第49章 爪に緋色、唇に曙 、心に桃色をのせて +
やや癖がある髪の毛を後ろで一つ結びにしており、幼いけれど目鼻立ちの整った顔立ち、第一印象は「優しい、柔らかい」
花車(はなぐるま=ガーベラ)の模様の黄色い浴衣に、帯は私と同じ装飾なしの水色。濃紺の前掛けをしたこの女の子は……
「こんにちは!つかぬ事を尋ねるが、君は未菜子さんと言う方を知っているだろうか?」
「え…は、はい。未菜子は私の母ですが…」
杏寿郎さんが挨拶をすると同時に話しかけると、女の子は彼の大きな声にびっくりしたようで、瞬きの回数が急に多くなってしまった。
「はい、お待たせ。えっと……牛鍋定食が8人前??と、天ぷら定食が2人前で良いのかな?」
「合ってます…。牛鍋定食、一つは私です」
「じゃあまずは2人前ね。残りは食べ終わったら、声をかけてちょうだい」
右手を上げながらぺこりとお辞儀をして、私は杏寿郎さんの定食と自分の定食を順番に受け取った。
天ぷら定食二つは炭治郎とカナヲがそれぞれ受け取る。
今、私達に定食を持って来てくれたのが未菜子さん。先程の女の子は律子さんと言って、この中川屋の看板娘なんだそう。
未菜子さんは律子さんとよく似た容姿で、長い髪は後ろでお団子にしており、藍色の浴衣を着ている。
「あなたがお店に入って来た瞬間、槇寿郎さんかと思ったよ。聞いてはいたけど、煉獄家の男性の遺伝子は凄いねぇ」