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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第17章 愛月撤灯





睦は全身を強張らせたまま
怯えたような目をした。

「…気持ちい、の、こわい…」

——はぁ…

最早、ため息しか出ねぇ。

「…俺とするの、気持ちいの?」

睦は小さく頷くだけ。
激しく可愛いの、わかってんのか…。
それとも新手の誘惑か?

「可愛い…。俺に委ねてりゃいいだけだろ?」

俯いて、今度は首を横に振った。
そんな事をしてもやめる気はねぇし
こいつに『抱いて』と言わせたい。

「睦…触れたい」

ハッと目を上げた睦は
明らかに心揺れていた。
どうしよう、と顔に書いてある。
ずるずるとこちらに
引き寄せられてくる睦が愛しくて
俺は止まれない。

「怖いのなんかわからなくなるくらい
愛してやるから…」

頭を抱き込んで、耳元で囁いてやる。
俺の着物をきゅっと両手で握りしめて
それでもまだ動けない睦に、

「俺は睦を抱きたい…。お前は…?」

優しく訊いた。
これで、答えられるだろうか。

瞳を覗き込むと、
もう充分すぎるほどとろけていて、
つい、微笑んでしまう。
可愛すぎだよ睦。

「…抱いてほし…ごめんなさい…」

一粒、涙を落とした。

「何で謝んだ。…睦は悪くねぇ。
俺が……俺のせいだろ」

お前を欲したのも、
我慢できねぇのも、すべて俺。
その気の無かった睦を
無理矢理こちらに向けさせたのも俺。

「睦は何も悪くねぇよ。
ごめんな、付き合わせて。…愛してるよ」

流れた涙を舌で追う。
部屋の入り口に立ったままの俺たち。
一歩部屋へ押し入って、
襖をきっちり閉めた。

さて、こいつの恐怖、
どうやって取り除こうかな…






「睦…睦大丈夫か」

首の付け根から、耳の下まで舐め上げながら問う。
朦朧としている睦は
びくりと全身をすくませた。

恐怖を取り除くどころじゃなかった。
自分にすら止めることができねぇ俺に
睦のことを思いやるだけの余裕なんかない。




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