第65章 演練大会ーその後ー
「またか…。」
厚は目元を片手で覆い、天を仰ぐ。
「その気持ち、分かるぞ。」
薬研が答えながら遠い目をする。
「はっはっはっ。演練に審神者が出るなんて前代未聞じゃないのか?」
三日月は暢気に笑う。
「審判にも同じようなこと言われてた…。
って、笑い事じゃないからな。本当に気が気じゃなかったんだぞ!?」
鶴丸は、思い出しては疲れながらも、三日月の言い様に怒鳴り返す。
「人間ってこんなに手がかかるものなんだろうか…。」
歌仙は顔色を悪くしながら呟く。
「…他は知らないけど、レンは最たるものだと思う。」
小夜はそんな歌仙の背を宥めるように摩った。
「ほんとっ!お転婆なんだから!」
乱は腰に手を当てて怒りを露わにする。
レンは、政府絡みで現代に行く度に怪我をする。それも自ら首を突っ込んで。
危なっかしい奴だ、と乱は思う。
今度、現代に行く時は自分もついて行こう、と硬く心に決める。
落ち落ち本丸でなぞ待ってはいられない。
「まぁ、そう言ってやるなよ。レンの行動はいつも俺達を思ってのことなんだから。」
鶴丸は苦笑を浮かべながら、やんわりと宥めた。
「主って、手のかかる子だったんだねぇ。」
「だな。ま、その方が俺は親しみやすいがな。」
次郎と日本号は朗らかに笑った。
「そうだね。レンちゃんって、ほんと手のかかる子なんだよね。」
燭台切は嬉しそうに笑う。
彼等の間に、やれやれといった空気が優しく広がった。