第61章 主の弱さ
「あれを聞いちゃうと、ね…。」
「俺達、出ていけないね…。」
安定君と清光君が言う。
ここは審神者部屋の前。
僕達は、少し襖を開けて中の様子を伺っていた。
心配していたのは、何も伽羅ちゃんだけじゃない。
勿論、僕だって心配してた。
出来れば僕が慰めてあげたかったな、なんて思わなくもないけど。
だけど、馴れ合いはしない、なんて言っていた伽羅ちゃんが、進んでレンちゃんと仲良くしてくれるのは素直に嬉しい。
「くそ…。」
隣では憮然とした鶴さんが部屋に背を向けて立っている。
…色々綯い交ぜになってるんだろうな。
思わず、少し笑ってしまった。
まぁ、でも。
これで明日からはレンちゃんも元通りになるかな、きっと。
全部、全部流れていくといいな。
抱えている苦しみ全部。
涙と一緒に。
今宵は、レンが穏やかに眠れますように…。